小難しいことを考えたり、言ったりするのは、好きなんだけど、嫌いなんだ。

小難しいことを考えたり、言ったりするのは、好きなんだけど、嫌いなんだ。


物事がどうなっている、道理がどうだ、なんで、こうだ、

そんなことを考えるのも、好きなんだ。


けど、嫌いなんだ。


でも、


そんなことを通り越して、現実的に、必要、とでもいうのかな、

考えないとしゃぁない、ということ。

考えることがごくごく自然であること。


そういうことは考える。考えざるをえない。

考えるのは、好きだよ。けど、本当は考えなくてもいいなら、

考えないほうが好きだ。


好きな人と旅行ばっか、しながら、

好きな映画や好きな本を読んで、好きなスポーツや好きなゲームでもやってるほうがいいや。



でも、それも難しい。だから、かんがえるんだ。


いや、表現が分かりづらいけど、そういう感じなんだ。






私はモノを売る商売をしている。



モノを仕入れて、販売して、その儲けで、自分の生活を成り立たせている以上、

まず第一に考えることは、

「どうやったら、売れるか」

ということ。


それに尽きる。


たまに、

「自分が何を売りたいのか」

ということで、商売をしている人もいるのかな。




このエリアで物事を考えようとすると、ちょっと難しくなるので、ここでは一旦やめておく。


この考え方を全否定する気持ちもないし、


何の思い入れもない商材で、商売をしてもしょうがないこともわかっている。


けど、

基本的には、商売は「お客様が何を欲しがっているのか」で考えるべきだと思うし、


売れなければ意味が無い。



商売は芸術作品の発表の場ではないし、


そもそも、著名な芸術家の絵画なんかですら、


オーディエンスを意識してないわけがないわけで・・・商売と一緒じゃん、とか。


なんてことを考えているうちに、


村上隆さんの活動とか、芸術と商売ってどうなんだ、とか、


アートと娯楽ってなんだ、みたいなことを考え始めちゃうんだけど、


それも、これも、どうでもいいことなんだ、ほんとは。


アートとか娯楽とか、そういうのが好きだから、

きっと、そういうことを考えるのが好きなんだ。


きっと。




ま、でも、まずは商売のことをかんがえる。




どうやったら、売れるか、

を考える。



なんで売れないのか、

なんでこれは売れてるのか、



誰が、買うのか、

誰が買いたいのか、




何を欲しがっているのか、

何をもう欲しがっていないのか、



何が流行しているのか、

何がもう流行していないのか、



何がおしゃれなのか、

何がもうダサいのか、


いくつもいくつもあるし、


その一つ一つは、お互いに概念がかぶっているものもある。


でも、そんなことを考えるのは、必要だし、自然なのだ。


だから、考える。


誰が、ギターを買うの?


誰が、どんなブランドのバッグを買うの?


今、ティファニーのシルバーのリングを買うのは誰?


今、マークジェイコブスは本当に人気あるの?


今、コーチは、、どうなの?


セカンドラインを買うって、どういう心理なの?


どのくらいの値段が、妥当だと思う価格なの?


どこで買ってるの?


何をみて、買うの?


50代以上の女性は、今、何が欲しいの?


10代の男の子は、彼女に何をプレゼントするの?


超バラバラだけど、まぁ、マーケティング、かな。


4Pとか、そういうことかな。


マーケティングって、言葉が堅いし、広いし、誤解を受けやすいから、

それこそ、小難しいような気がしちゃうから、敬遠されがちなんだけど、まぁ、好きなんだ。


消費者動向?


小難しい言葉は、好きなんだけど、嫌いなんだ。




そんな取り留めないことを考えていると、

ふと、人の「価値観」っていう、迷宮に迷い込むんだ。


人の価値観って、何だ?みたいな。



でも、結局、そんなものに結論なんか出ないんだ。

まずもって、他人が、人の価値観を決めつけることなんかできないし。

唯一わかっているのは、自分の価値観だけど、

それも結構怪しいもんだ。




よく、結婚するなら、価値観の合う人がいい、っていうけど、


価値観を、「合わせる」ってこともありそうだ。


絶対に譲れない価値観、とかいうけど、譲れない、ってどういうことなんだ、とか。




世の中の価値観が変わってきているから、


これは、売れる、売れない、


とかよくいう。



高級ブランドから、ファストファッションへ、とかいうし、


不況下におけるどーのこーのとかいう。


デフレだとどうとか、給料が上がらないから、どうとか。


バブルのときは、どうとか、こうとか。






だから、ふと、価値観、というものを考えてみたりもするんだ。



でも、なかなか難しいもんなんだ。


そもそも、怪しいもんなんだ。


景気、という言葉が怪しいのと一緒だ。



買う人はいるし、売る人もいる。



それは、日本人かもしれないし、

もしかしたら、中国人かもしれない。



とにかく、難しいのは間違いないんだ。



結局、何をやれるか、といえば、

こと、商売、に関して言えば、


モノが売れるようになるには、

売れるものを取り揃えるようにするには、

どうすればいいのか、うんうん唸りながら、かんがえる、しかない。

そういうことが、現実的で、自然なことなんだ、というところに戻る。そして繰り返す。




その周辺にある、無数のものごとに、対して

なんで、どうなの?ってことを考え始めるには、


もう一度、学生に戻らないといけないのかなぁ、なんて思うんだ。


ちょっとやりたいけど、それは、やっぱり無理だから、その思考を一旦やめて、

結局、唯一、商売のことを考えるしか、ないんだ。



嫌いだけど、ホントはそれも結構好きなんだ。