コミックマーケット

8月のお盆の時期に行われる、通称コミケ

以前、一度だけ行ったことがある。
たぶん、一度も行ったことの無い人のほうが大多数だと思う。


コミケ


そもそも「コミック」のマーケットだから、漫画に興味ない人は行かないし、
同人誌とかコスプレとか、そういうの嫌いな人には全くどうでもいい場所。


誤解を恐れず言うなら、ボクはそういうの嫌いじゃないし、むしろ、
アニメも漫画もゲームも人一倍好きなほうだ。

かといって、コスプレしたことは一度もないし、写真を撮ったり集めたりする趣味もないし、
同人誌を集めたこともないし、フィギュアとかプラモデルとかを大量に集める趣味もない。

でも、秋葉原にはよく行くし、好き。
アニメも見るし、DVDも買うし。ゲーセンにも行くし、ゲーム機も何台も持ってる。


けど、なんだろう、ハードな層とライトな層が仮にあるとすれば、(この区分けが正しいかどうかは別にして)
ボクはたぶんライトな層に属するんだと思う。少なくとも、コミケに前日や早朝から並んでいる方々と比較すると。。



そんな、コミケ


ボクが行ったのは、ちょうど10年ちょっと前くらい。浪人生の頃。
何もかもがモラトリアム。浪人(ronin)である限り、自由に時間を使えた、天国のような地獄のような時代。


当時、テレビシリーズがものすごい終わり方をして、
深夜に3夜連続とかで再放送されて話題になった「エヴァンゲリオン」が
劇場版を公開したりしなかったり、っていう頃で、
とにもかくにも世の中はエヴァ一色。


そんな頃、ふらっと行った、コミケ


ボクもその頃はエヴァが本当に好きで、ハマってて、
たぶんこの作品に出会ってなかったら、コミケに行ってみようかな、とかって発想もなかったと思う。


ラルクHYDEエヴァのTシャツを着てインタビュー受けてたり、
著名な評論家も、まじめな話の中に、ちょくちょく例えでエヴァの話が出てくるような始末。

そのくらい、衝撃的で、求心力のある作品だった。

エヴァ現象。

1998年〜99年くらいの話。



コミケに行ってみようと思ったのは、
まずはこのエヴァの世界にもっと浸りたかった、ってのが一番。

さらにあるとすれば、そういう、ムーヴメントというか、
盛り上がりに自分も参加していたかった、っていう気持ち。

ただでさえ、所属が「浪人生」という、ふわっふわのステータスなもんで、
なんか熱い盛り上がりにすがりたかったのかな。なんか、そういう風に今になってみると思ったりもする。


熱さはあったんだけど、それが、突き詰めると後ろ向きなのか前向きなのか分からない感じ。


コミックマーケット
同人誌即売会


同人誌、ってともすれば、成人向けのイメージが強いのかもしれないけど、
基本はパロディを楽しむ、ってこと、なのかな。。


登場人物のキャラクターとか性格を熟知した上で、
「それそれ、そういうこと言いそう!」みたいな、「そういうストーリーあったらいいよね」みたいな。

勝手なサブストーリーをみんなが作っちゃう。

どぎつくない言い方でいうと、そういうことなんだと思う。

それが、エロにつながったり、レズとかホモとかロリコンとか、非現実に寄ってくると、成人向けのイメージになる。
ま、でも、集まってるのが男性が多いから、そういうのはしょうがないか。。。



んで、結局行ったものの、
とにかく濃いい人たちに圧倒されて、いろんなブースをさら〜〜っと眺めるだけが精一杯。

唯一買ったのは、エヴァの同人誌でもなんでもなく、

伊集院光のラジオのファンが作った、伊集院辞典。

これはこれで逆にマニアックだけど、
あの時、手に取れるものといえば、これくらいしかなかった。

あまりにも出展者の数が多いし、表紙だけ見ても中身わかんないし。
そもそも、同人界で有名な漫画家さんの名前とか一人も知らないし。。


たぶん、実家の倉庫の奥には今も眠ってるんじゃないかな。伊集院本。


コミケって、ほとんどがアニメやゲームを題材にした
同人誌や同人ゲーム、同人音楽なんかがほとんどだけど、
中にはこういう芸能人関連とかそれこそマニアックな「ファン本」みたいのも売ってた。少なくとも当時は。


10年前は、野球選手のファン本とかもあったけど、今もあるのかな。

今は、歴女か。戦国武将関係の同人誌は多そう。
ジャニーズとかAKBとかもあるのかな。いや、あるだろうな。


なんらかのファンが集って、
作る人が居れば買う人がいる、っていう世界。


ま、10年行ってないんで、全然変わってたら大変申し訳ないんだけど、
私が行ったコミケは当時、こんな感じ。



なんか、夏になると、

あの子と行った海の思い出、とか、一緒にみた花火、とか、そういうのと同時に、

冷房がガンガンに効いた部屋で黙々と夏期講習を受けている自分、とか、それを抜け出していった、コミケ、とか、

ふと思い出す時がある。



それも全部含めて、二度と経験できない、素晴らしい夏の思い出。


・・・でも、できることなら、あのまま大人になりたくなかったな。。